浜松市にある藤野整形外科医院の藤野圭司院長は、院内にリハビリ施設を設け、「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」(ロコモ)対策用リハビリテーションを行っています。
藤野院長は、日本整形外科学会において、40代からの要介護対策が、高齢化による要介護状態の防止にきわめて有効であるとの研究結果を発表しました。
また、たとえ既に要支援状態に移行した高齢者でも、「ロコモ」用リハビリを継続的に行えば、要介護状態へ悪化するのを防ぐことができるのだそうです。
軽度の要介護者を生み出す主要因として挙げられる「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」は、基本的な身体活動に必要な筋肉、骨格、神経系の総称である運動器などに生じる障害で、高齢者に要介護状態や、その危険性が高い状態をたらします。
具体的に言えば、高齢化とともに足腰が弱まり、転倒による骨折などの危険度が高まった状態を引き起こすのです。
「ロコモ」は少しずつ進行していきますが、痛みなどの自覚症状はありません。「ロコモ」は、関節の軟骨がすり減ることによる変形性関節症、骨粗しょう症、背骨の中の脊柱管が細くなって神経を圧迫する脊柱管狭窄症などに起因します。
藤野院長は、こうした各種障害の進行を防止するため、不安定な円盤の上でバランスをとったり、片足立ちをしたりするリハビリテーションを積極的に受けることを提唱しています。
藤野院長の医院と自宅で、88名の方に上記のリハビリに取り組んでもらったところ、要介護度1の方たちの状態の悪化は認められず、全員が改善か現状維持であることがわかりました。
これらのリハビリテーションが全国の高齢者の間に普及すれば、要介護者の急増傾向に歯止めがかけられるかもしれません。