中央社会保険医療協議会(中医協)の慢性期入院医療の包括評価調査分科会は、2012年度の診療・介護報酬の改定に向けて、慢性期療養病床の実態調査に関する新たな提案を行いました(中医協の基本問題小委員会)。
慢性期療養病床の実態を調査するのであれば、一般病床や介護保険施設に入所している慢性期患者まで調査範囲を拡大すべきではないかというのが、慢性期分科会による提案内容です。
こうした提案に対し厚生労働省も概ね同調しており、基本小委が求める実態調査の具体的内容を分科会と議論しながら検討していくとしています。
現在、慢性期医療に関しては様々な議論がなされています。
療養病床問題を考える国会議員の会も、今年3月の会合で介護療養病床の現場の声を紹介するなど、国に対する働きかけを強くしているようです。
医療や介護の現場からも切実な声が上がっています。
東京都八王子市にある上川病院の吉岡理事長は、介護療養型老人保健施設へ転換してしまえば、病院側は1割以上の減収となり、職員のリストラにも拍車がかかり、介護現場の介護サービスの質的低下につながるとと指摘しています。
会合の司会を務めた飯島衆院議員は、介護療養型病床は2011年度末まで存続するし、その機能は必要だという議論は継続しているので、今後も自治体からの意見を集めていきたいとの意向を示していました。
国は、介護・医療現場の声に誠実に耳を傾け、介護サービスを受ける側の立場に立脚した施策を講じる必要に迫られています。