介護現場では人手不足が慢性化していますが、有資格者で実際には介護現場に勤務していない「潜在的介護福祉士」の中には、給与面などで介護職の待遇が改善されれば、ぜひ介護現場に復帰したいと考える方も多いようです。
厚生労働省所管の社会福祉振興・試験センターがこの度明らかにした調査結果により、潜在的介護福祉士の64%もの方が、介護現場への復帰の意志があることがわかりました。
ただし、低賃金と過酷な勤務条件が大幅に改善されれば、という前提つきです。
社会福祉振興・試験センターは、2008年7月1日に、およそ64万人の介護福祉士を対象にして今回の調査を実施しました。
調査対象者全体のうち、25万人前後の介護福祉士が調査に協力し、およそ15万人分の有効回答が集められました。
有効回答を分析した結果、介護福祉士15万人中2万3千人(全体の15%)ほどが、介護現場での就労をおこなっていませんでした。
社会福祉振興・試験センターは、この潜在的介護福祉士2万3千名の中で過去に介護福祉現場で働いた経験がある方約1万9000人に対し、職場復帰の意志の有無を訊ねてみました。
その回答の内訳は、以下の通りです。
○「是非戻りたい」・・・・・・・11%、
○「条件が合えば戻りたい」・・・53%
○「戻りたくない」・・・・・・・14%
すなわち、全体の64%に相当する潜在的介護福祉士が、介護現場に戻りたいとの意志を示したことになります。
政府与党は、雇用確保を重視するのであれば、国民の7割が支持していない定額給付金の支給を緊急に見直し、2兆円という巨額な予算の一部を介護職の待遇改善にまわすべきではないでしょうか。
今こそ、麻生首相の英断が求められています。
2008年12月31日水曜日
2008年12月28日日曜日
育児・介護休業法を改正し短時間勤務を義務化へ
厚生労働相の諮問機関である労働政策審議会は、12月25日、舛添要一厚労相に対し、仕事と生活の両立を支援する育児・介護休業制度を見直しするよう建議しました。
建議の内容は、介護のための短期休暇制度の新設や、3歳未満の子供を養育する労働者を対象とした、残業免除制度や短時間勤務を企業に義務化することなどが中心となっているようです。
厚生労働省は、来年の通常国会にも、今回の建議内容にもとづいた関係法改正案を提出する意向を示しています。
短時間勤務制度の適用に関しては、不況下にある中小企業対する猶予期間を設ける予定です。
建議にもとづいた短時間勤務制度が開始されれば、1日6時間を超える分の労働時間を短縮することになりそうです。
また、今回の建議の中では、男性の積極的な子育て参加を促進することが盛り込まれた点も、大きな特徴と言えるでしょう。
育児・介護休業制度の見直しは、ハイピッチで進む社会の高齢化の波に対応する方策として、また各家庭の介護負担の軽減に配慮した点において、意義深い制度改正と言えるかもしれません。
建議の内容は、介護のための短期休暇制度の新設や、3歳未満の子供を養育する労働者を対象とした、残業免除制度や短時間勤務を企業に義務化することなどが中心となっているようです。
厚生労働省は、来年の通常国会にも、今回の建議内容にもとづいた関係法改正案を提出する意向を示しています。
短時間勤務制度の適用に関しては、不況下にある中小企業対する猶予期間を設ける予定です。
建議にもとづいた短時間勤務制度が開始されれば、1日6時間を超える分の労働時間を短縮することになりそうです。
また、今回の建議の中では、男性の積極的な子育て参加を促進することが盛り込まれた点も、大きな特徴と言えるでしょう。
育児・介護休業制度の見直しは、ハイピッチで進む社会の高齢化の波に対応する方策として、また各家庭の介護負担の軽減に配慮した点において、意義深い制度改正と言えるかもしれません。
2008年12月27日土曜日
介護報酬3.0%アップでも介護職員の2万円賃上げは幻か?
厚生労働省の社会保障審議会は、12月26日、2009年度からの介護報酬に関する答申を出しました。
今回の答申の最も大きな特色は、介護職員の待遇を改善するため、介護報酬を全体で3.0%引き上げた点でしょう。
介護報酬のプラス改定は、2000年に介護保険制度がスタートしてから、初めての試みとなります。
答申内容には、深刻な介護現場の人手不足を改善するため、介護報酬を増額し、一人でも多くの介護職を確保していきたいという厚生労働省の意向が、強く反映されていると言えるかもしれません。
また、今回の改定では、介護職の人材確保のみならず、認知症介護の充実や医療との連携強化を含めた、介護サービスの質的向上を目指した内容も含まれています。
介護報酬の3.0%引き上げは、事業者とっては収入増になりますが、その一方で費用の1割を負担する介護サービス利用者にとっては負担増になるのです。
厚生労働省の試算では、たとえば訪問介護を毎日利用し、月額にして1万1496円の自己負担をしている介護サービス利用者の場合、改定後の自己負担額は1万2573円に増額されるそうです。
介護報酬のプラス改定の中身を見てみると、認知症介護や夜勤が多い事業所の報酬アップを重視している点が特徴で、介護福祉士などの国家資格を有する常勤職員の割合が高い事業所の報酬も引き上げられました。
たとえば特別養護老人ホームを例にとると、介護福祉士有資格者が介護職員全体の50%以上を占めている施設には、施設入居者1人につき1日120円が加算されるようになっています。
また、過疎地よりも都市部の介護事業所の人件費が高額である傾向がみられることから、東京23区内にある事業所の報酬単価が引き上げられた点も見逃せません。
施設利用者の退院の際に、ケアマネジャーが医療機関と情報を交換する業務をおこなった場合は、月額6000円が加算されるようになる点は、医療との連携強化を念頭に置いた改正内容と言えるでしょう。
さて、今回の介護報酬の3.0%引き上げは、果たして舛添要一厚生労働相が打ち出した「賃金2万円アップ」をもたらすことができるのでしょうか?
介護現場の声を聞く限り、「賃金2万円アップ」の実現は極めて困難であるのが実情のようです。
立地条件や有資格者の比率に応じて細かく定められた基準を満たし、介護報酬の増額が認められ、その引き上げ分をすべて人件費の増額に回したとしても、介護職員一人当たりの「賃金2万円アップ」には程遠いのだそうです。
現時点では、介護報酬の3.0%引き上げが、介護現場の人材確保の一助となることを祈るばかりです。
今回の答申の最も大きな特色は、介護職員の待遇を改善するため、介護報酬を全体で3.0%引き上げた点でしょう。
介護報酬のプラス改定は、2000年に介護保険制度がスタートしてから、初めての試みとなります。
答申内容には、深刻な介護現場の人手不足を改善するため、介護報酬を増額し、一人でも多くの介護職を確保していきたいという厚生労働省の意向が、強く反映されていると言えるかもしれません。
また、今回の改定では、介護職の人材確保のみならず、認知症介護の充実や医療との連携強化を含めた、介護サービスの質的向上を目指した内容も含まれています。
介護報酬の3.0%引き上げは、事業者とっては収入増になりますが、その一方で費用の1割を負担する介護サービス利用者にとっては負担増になるのです。
厚生労働省の試算では、たとえば訪問介護を毎日利用し、月額にして1万1496円の自己負担をしている介護サービス利用者の場合、改定後の自己負担額は1万2573円に増額されるそうです。
介護報酬のプラス改定の中身を見てみると、認知症介護や夜勤が多い事業所の報酬アップを重視している点が特徴で、介護福祉士などの国家資格を有する常勤職員の割合が高い事業所の報酬も引き上げられました。
たとえば特別養護老人ホームを例にとると、介護福祉士有資格者が介護職員全体の50%以上を占めている施設には、施設入居者1人につき1日120円が加算されるようになっています。
また、過疎地よりも都市部の介護事業所の人件費が高額である傾向がみられることから、東京23区内にある事業所の報酬単価が引き上げられた点も見逃せません。
施設利用者の退院の際に、ケアマネジャーが医療機関と情報を交換する業務をおこなった場合は、月額6000円が加算されるようになる点は、医療との連携強化を念頭に置いた改正内容と言えるでしょう。
さて、今回の介護報酬の3.0%引き上げは、果たして舛添要一厚生労働相が打ち出した「賃金2万円アップ」をもたらすことができるのでしょうか?
介護現場の声を聞く限り、「賃金2万円アップ」の実現は極めて困難であるのが実情のようです。
立地条件や有資格者の比率に応じて細かく定められた基準を満たし、介護報酬の増額が認められ、その引き上げ分をすべて人件費の増額に回したとしても、介護職員一人当たりの「賃金2万円アップ」には程遠いのだそうです。
現時点では、介護報酬の3.0%引き上げが、介護現場の人材確保の一助となることを祈るばかりです。
2008年12月25日木曜日
老人保健健康増進等事業の募集を開始した厚生労働省
厚生労働省は、この度、老人保健健康増進等事業の募集を開始しました。
老人保健健康増進等事業では、介護予防、高齢者介護、老人保健、生活支援などに関連した先駆的事業に対し助成をおこなうことにしています。
老人保健健康増進等事業による助成は、老人保健福祉サービス事業の発展や介護保険制度の運用の適正化に寄与することが期待されています。
老人保健健康増進等事業が補助の対象とする事業は、「未来志向研究プロジェクト」として定義された以下のような事業になります。
○高齢者の介護・自立を支援する行政施策として将来的に制度化することを視野に入れた現場レベルでの実務的調査研究事業
○介護保険制度の適正な運営・周知に寄与する調査研究事業
○高齢者保健福祉施策の推進に寄与する調査研究事業
また、補助する対象として優先的に認可するテーマとしては、「特別養護老人ホームにおけるサービスの質に関する調査研究事業」、「介護等を受けながら住み続けられる高齢者の住まいの在り方に関する調査研究事業」、「介護労働者の労働環境改善等に関する調査研究事業」を含む、79にのぼるテーマが提示されています。
老人保健健康増進等事業の推進が、急速に押し寄せる高齢化の波を受けと止める効果をもたらすことができるかどうか、今後具体的な助成の過程を見守っていく必要がありそうです。
老人保健健康増進等事業では、介護予防、高齢者介護、老人保健、生活支援などに関連した先駆的事業に対し助成をおこなうことにしています。
老人保健健康増進等事業による助成は、老人保健福祉サービス事業の発展や介護保険制度の運用の適正化に寄与することが期待されています。
老人保健健康増進等事業が補助の対象とする事業は、「未来志向研究プロジェクト」として定義された以下のような事業になります。
○高齢者の介護・自立を支援する行政施策として将来的に制度化することを視野に入れた現場レベルでの実務的調査研究事業
○介護保険制度の適正な運営・周知に寄与する調査研究事業
○高齢者保健福祉施策の推進に寄与する調査研究事業
また、補助する対象として優先的に認可するテーマとしては、「特別養護老人ホームにおけるサービスの質に関する調査研究事業」、「介護等を受けながら住み続けられる高齢者の住まいの在り方に関する調査研究事業」、「介護労働者の労働環境改善等に関する調査研究事業」を含む、79にのぼるテーマが提示されています。
老人保健健康増進等事業の推進が、急速に押し寄せる高齢化の波を受けと止める効果をもたらすことができるかどうか、今後具体的な助成の過程を見守っていく必要がありそうです。
2008年12月19日金曜日
認知症予防効果をもたらすワサビの脳細胞再生促進機能
脳神経細胞の再生をうながすワサビの辛み成分には、記憶力や学習能力を高める効果があり、認知症の予防にも有効であることがわかってきました。
マウスによる実験を通じて、ワサビのもつ脳細胞再生促進機能を発見したのは、名古屋市立大大学院医学研究科の岡嶋研二教授と原田直明准教授です。
認知症患者の増加は社会問題化していますが、認知症予防効果を発揮する新たな食材の発見は朗報と言えるでしょう。
岡嶋研二教授らは、唐辛子の辛み、熱さ、痛みなどが人の胃や腸の知覚神経を刺激すると、全身細胞の増殖をうながすタンパク質「インスリン様成長因子-1(IGF-1)」が増量し、認知機能が高まることを既に突き止めていました。
岡嶋研二教授の研究チームは、ワサビにも唐辛子と同様の認知症予防効果があるのかどうか、マウスを使って実験を重ねてきました。
その結果、ワサビの辛み成分「6MSからし油」を混ぜた餌をマウスに4週間食べさせたたところ、記憶や学習機能にかかわる脳の海馬で、IGF-1濃度が2~2.5倍に増加することが判明したのです。
また、海馬の細胞数に関しては、通常の2~3倍まで増加してることもわかりました。
こうした生物学的な変化は、マウスの認知能力や学習能力の向上をもたらしたのです。
岡嶋教授によれば、ワサビを1日に12.5グラム程度摂取すれば、人間にも同程度の効果が現れるとのこと。
ワサビには、脳のみならず全身細胞の再生を促進する効能があり、認知症予防に加え、骨密度を高めたり、血管を拡張したりする効果もあるというのですから、わさびサプリメントの開発などを含め、ワサビには今後、健康食品業界の大きな注目が集まりそうです。
マウスによる実験を通じて、ワサビのもつ脳細胞再生促進機能を発見したのは、名古屋市立大大学院医学研究科の岡嶋研二教授と原田直明准教授です。
認知症患者の増加は社会問題化していますが、認知症予防効果を発揮する新たな食材の発見は朗報と言えるでしょう。
岡嶋研二教授らは、唐辛子の辛み、熱さ、痛みなどが人の胃や腸の知覚神経を刺激すると、全身細胞の増殖をうながすタンパク質「インスリン様成長因子-1(IGF-1)」が増量し、認知機能が高まることを既に突き止めていました。
岡嶋研二教授の研究チームは、ワサビにも唐辛子と同様の認知症予防効果があるのかどうか、マウスを使って実験を重ねてきました。
その結果、ワサビの辛み成分「6MSからし油」を混ぜた餌をマウスに4週間食べさせたたところ、記憶や学習機能にかかわる脳の海馬で、IGF-1濃度が2~2.5倍に増加することが判明したのです。
また、海馬の細胞数に関しては、通常の2~3倍まで増加してることもわかりました。
こうした生物学的な変化は、マウスの認知能力や学習能力の向上をもたらしたのです。
岡嶋教授によれば、ワサビを1日に12.5グラム程度摂取すれば、人間にも同程度の効果が現れるとのこと。
ワサビには、脳のみならず全身細胞の再生を促進する効能があり、認知症予防に加え、骨密度を高めたり、血管を拡張したりする効果もあるというのですから、わさびサプリメントの開発などを含め、ワサビには今後、健康食品業界の大きな注目が集まりそうです。
2008年12月12日金曜日
新短期介護休暇制度の導入を決めた厚生労働省
12月11日、厚生労働省は、労働政策審議会雇用均等分科会に対し、育児・介護休業法の改正に関する報告書素案を提示しました。
報告書素案には、要介護家族の通院のための付き添いなどに利用可能な短期の介護休暇制度の導入が含まれています。
短期介護休暇制度は、高齢者を抱える子どもや配偶者が、介護のために離職せざるを得ない窮地に追い込まれるのを防止することを眼目としています。
厚生労働省は、来年の通常国会に法改正案を提出する予定だそうです。
報告書素案の中身によれば、要介護状態の家族が1人のみである場合は年5日、2人以上の場合は年10日の介護短期休暇が得られるとのこと。
今の休暇制度での介護休業は、要介護家族ための訪問介護や施設介護のサービス計画を立てるまでの準備期間として充当され、1日単位での休暇制度(たとえば通院の付き添いや突発的な介護事情)は認められていないのが実情です。
それだけに、この新たな短期介護休暇制度は、要介護家族を抱える方にとっては大きな朗報と言えるかもしれません。
報告書素案には、要介護家族の通院のための付き添いなどに利用可能な短期の介護休暇制度の導入が含まれています。
短期介護休暇制度は、高齢者を抱える子どもや配偶者が、介護のために離職せざるを得ない窮地に追い込まれるのを防止することを眼目としています。
厚生労働省は、来年の通常国会に法改正案を提出する予定だそうです。
報告書素案の中身によれば、要介護状態の家族が1人のみである場合は年5日、2人以上の場合は年10日の介護短期休暇が得られるとのこと。
今の休暇制度での介護休業は、要介護家族ための訪問介護や施設介護のサービス計画を立てるまでの準備期間として充当され、1日単位での休暇制度(たとえば通院の付き添いや突発的な介護事情)は認められていないのが実情です。
それだけに、この新たな短期介護休暇制度は、要介護家族を抱える方にとっては大きな朗報と言えるかもしれません。
2008年12月6日土曜日
若年認知症の妻もつ群馬県議が著書で介護の現状を赤裸々に告白
若年認知症は、近年ますます増加傾向にありますが、患者とその介護に当たる家族の苦悩については、まだあまり知られていません。
群馬県議会議員の大沢幸一さん(65歳)の妻・正子さん(59歳)は、2004年6月、65歳未満で発症する若年性認知症(アルツハイマー病)という診断を下されました。
正子さんと二人暮しだった大沢さんは、議員職のかたわら、献身的に妻の介護に当たってきたようです。
この度、大沢さんは、若年認知症の妻の介護の苦労を「妻が『若年認知症』になりました 限りなき優しさでアルツハイマー病の妻・正子と生きる」(講談社)という著書にまとめました。
正子さんが若年性認知症と診断された当時は、認知症は高齢者がかかるものという見方がなされていたため、介護の日々の悩みを理解してもらうのはなかなか困難だったそうです。
正子さんの夜間徘徊が始まった後は、周囲から浮いた存在に見られたこともあり、入浴、食事、着替えなどの介助よるストレスも筆舌に尽くしがたいものだったとのこと。
2006年6月、大沢さんは、群馬県内に「若年認知症ぐんま家族会」を設立し、2008年6月の県議会では、自ら主導的な役割を果たし、「若年認知症対策に関する意見書」の可決にこぎつけました。
中には、「売名行為だ」といって中傷する向きもあるようですが、大沢さんは、若年認知症対策を進めるためには、一部の心ない声も受け流す覚悟のようです。
配偶者が若年認知症にかかる可能性は、すべての夫婦に共通したものです。
万一若年認知症という現実に直面した時への備えとして、大沢さんの著作は大いに参考になるかもしれません。
群馬県議会議員の大沢幸一さん(65歳)の妻・正子さん(59歳)は、2004年6月、65歳未満で発症する若年性認知症(アルツハイマー病)という診断を下されました。
正子さんと二人暮しだった大沢さんは、議員職のかたわら、献身的に妻の介護に当たってきたようです。
この度、大沢さんは、若年認知症の妻の介護の苦労を「妻が『若年認知症』になりました 限りなき優しさでアルツハイマー病の妻・正子と生きる」(講談社)という著書にまとめました。
正子さんが若年性認知症と診断された当時は、認知症は高齢者がかかるものという見方がなされていたため、介護の日々の悩みを理解してもらうのはなかなか困難だったそうです。
正子さんの夜間徘徊が始まった後は、周囲から浮いた存在に見られたこともあり、入浴、食事、着替えなどの介助よるストレスも筆舌に尽くしがたいものだったとのこと。
2006年6月、大沢さんは、群馬県内に「若年認知症ぐんま家族会」を設立し、2008年6月の県議会では、自ら主導的な役割を果たし、「若年認知症対策に関する意見書」の可決にこぎつけました。
中には、「売名行為だ」といって中傷する向きもあるようですが、大沢さんは、若年認知症対策を進めるためには、一部の心ない声も受け流す覚悟のようです。
配偶者が若年認知症にかかる可能性は、すべての夫婦に共通したものです。
万一若年認知症という現実に直面した時への備えとして、大沢さんの著作は大いに参考になるかもしれません。
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