スポンサード リンクスポンサード リンク

2008年10月31日金曜日

介護支援専門員(ケアマネージャー)実務研修受講試験の受験者数が6000名減少

厚生労働省が発表した今年度の第11回介護支援専門員実務研修受講試験の受験者数は、昨年度に比べ、全体で6,000名も減少していることが明らかとなりました。

厳密にみると、今年度のケアマネ試験の受験者数は133,092名にとどまり、昨年度の139,030名から5,938名減少したことになります。

申込者数についても、6,217名減の143,229名となり、7年ぶりに減少傾向に移行しました。

プラスを維持していたケアマネージャー試験の伸び率も、今年度はついにマイナス4.2%に落ち込み、昨年の1.4%からマイナスへと転落してしまいました。

伸び率を都道府県別にみれば、沖縄県の8.4%、新潟県の8.3%などを筆頭に、昨年度の申込者数を上回った県も10県存在しますが、その以外の8割前後に相当する37都道府県では、昨年度に比べ受験者数がおしなべて減少しています。

介護支援専門員実務研修受講試験の受験者数が減少に転じた背景には、やはり介護現場の苦境が大きく影を落としているようです。

2008年10月30日木曜日

アナウンサーの渡辺真理さんが両親の介護経験を初告白

社団法人全国老人福祉施設協議会が29日に都内で開催した第1回「私の感動 作文コンテスト/笑顔をありがとう フォトコンテスト」の授賞式の席において、元TBSアナウンサーで現在はフリーの渡辺真理さん(41歳)が、両親の介護経験について初めて詳細に語りました。

渡辺アナウンサーは、父親を10年前から介護しており、今年に入ってからは、母親の介護も加わったのだそうです。

介護生活が始まった当初は、仕事との両立で多忙をきわめ、「戸惑ったり困惑している余裕がなかった」と述べ、10年にわたる介護の日々を振り返りました。

今は、ケアマネジャー、家政婦、そして近所の方々の助けを受けながら、両親のケアに当たっているとのこと。

渡辺さんの「つながりは宝物です。仕事のしがいのある生活をしています」という言葉には、周囲の手助けがなければ毎日の介護を継続してこれなかったという実感が、しみじみと込められていました。

ご結婚をされたばかりの渡辺さんですから、今後は、最愛のご主人の助力もあおぎながら、ご両親への手厚い介護を継続されていくことでしょう。

2008年10月29日水曜日

介護型療養病床の減少により特別養護老人ホームの入居待機者数が過去最多に(札幌市)

札幌市によれば、市内にある特別養護老人ホームの入居待機者数が5507名(6月末現在の数字)となり、過去最高規模に達していることが明らかになりました(24日発表)。

この数字は、札幌市の特養老人ホームの定員全体の1.4倍に匹敵します。

入居待機者が急激な増大した主要因としては、厚生労働省の施策による介護型療養病床の減少があげられますが、安易な定員増加策は介護保険料への跳ね返りをもたらすため、札幌市は、待機者数増加への対応には慎重な構えを見せています。

現在、札幌市内の要介護度が高い高齢者が入所する特養ホームは、全体で49施設あり、施設の定員は札幌市が設定しています。

これまで、札幌市は、特別養護老人ホームの定員を少しずつ増加させてきました。

その結果、今年度6月末時点においては、2006年の1.2倍に相当する3980名に達したものの、待機者数は定員増のペースを上回る勢い増え続け、同年同期の比較で1.3倍にまで増加してしまったのです。

札幌市の特養の入所待機者の現在の居住場所を見ると、1位は自宅で31%を占め、以下、老人保健施設が28%、病院が20%の順で続いています。

さらに、緊急性を判断する五段階評価(認知症や介護家族の有無などの条件)の割合では、Aが4%、Bが44%、Cが49%の順となっています。

入所待機者増の市要因である介護型療養病床の減少に関するデータに目を転じると、11年度末で全廃される介護型病床の数は、9月末時点で2468床ですから、2004度当時と比べ4割も減ったことになります。

札幌市高齢福祉課は、入所待機者の急増に頭を悩ませていますが、多額の費用がかかる特養老人ホームの定員をハイピッチで増やしていけば、介護保険料を値上げせざるを得ないという点を危惧し、現時点では慎重な構えを崩していません。

介護型療養病床の減少に伴う特別養護老人ホームの入居待ち者の増加に関する問題は、何も札幌市に限ったことではありません。

各地方自治体の高齢福祉担当者は、特養の入居待機者数増大への有効策を早期に打ち出す必要に迫られています。

2008年10月28日火曜日

高齢者向け配食サービスが地域に密着し急成長

高齢者などの自宅に作りたての食事を届ける配食サービスの人気が急速に高まっています。

配食サービ事業を展開するエックスヴィンの「宅配クック123」は、高齢者の生活や健康をサポートすることを目指し、1999年に開始され、地域に密着したネットワークの構築や高齢者のニーズに合わせたサービス展開を図った結果、その事業規模を年々拡大してきました。

「宅配クック123」のメニューは、和食を中心にした普通食の他に、カロリー調整食やたんぱく調整食が用意されています。

普通食の日替わりメニューは、1000種類以上の食材から構成されており、カロリー調整食とたんぱく調整食には、それぞれ66種類、28種類のメニューが用意され、毎日、昼と夜の2食分が配達されます。

食事の中身は、栄養バランスや高齢者の嗜好に合わせた献立に配慮している点が特徴と言えるでしょう。

また、1食から届けてもらうことも可能な上、電話一本で翌日に配送してもらうこともできます。

さらに、刻み食やおかゆなどにも対応可能で、配食時に安否確認をする(無料)といった、きめ細かいサービスの付加価値を加えた点も、高齢者の間で高い人気を博している理由かもしれません。

「宅配クック123」は、高齢者同士の口コミ情報に加え、介護家族からの紹介などにより、広く全国的に認知されるようになりました。

利用者数は、行政サイドからの配食事業者認定を受けて以降は増加の一途をたどり、現在は、330店舗におよぶフランチャイズ店が全国に点在しています。

エックスヴィンの配食サービス「宅配クック123」は、高齢化社会の進行に合わせた地域インフラとして、今後、その社会的認知度をますます高めていくのではないでしょうか。

2008年10月27日月曜日

介護用紙おむつの市場規模が子ども用おむつにに迫る勢い

介護用大人向け紙おむつの大手ユニ・チャームと花王が、介護用パンツ型おむつの改良を重ね、使用する高齢者の転倒を防止するといった、”はきやすさ”を追求することで、市場のシェアを激しく競い合っています。

紙おむつ市場では、少子高齢化の影響から大人用紙おむつの需要が伸び続けており、2012年には、販売金額で子ども向けおむつの市場規模に並ぶ可能性すらあります。

大人向け紙おむつのシェアが4割を超える首位のユニ・チャームは、大人用紙おむつの市場規模は生理用品よりも大きく、市場全体で1100億円に及ぶ販売金額は、今後さらに拡大するだろうと見ています。

ユニ・チャームの新製品は、パンツ型おむつの両脇を何度でも留められるテープにした点が特徴的で、膝下までズボンや下着を下げるだけで交換することが可能です。

大人用紙おむつのシェアの2割を占める、業界第2位の花王は、お年寄りがパンツをはくときのふらつきを防止する点に工夫をこらしました。
花王は、高齢者が紙おむつを引っ張り上げやすいように素材の伸縮を改良し、紙おむつをはくときに転倒しにくい構造の新商品を開発したのです。

大人用紙おむつ業界各社によれば、2007年の国内の紙おむつの市場規模は、およそ2400億円に達しています。

この中で、子ども向け紙おむつが約1300億円に留まり停滞し続けているのに対し、大人用紙おむつ市場は毎年3~4%の伸び率を示していますから、今後、紙おむつ業界での少子高齢化の波は、年を追うごとに一層顕著になっていくことでしょう。

2008年10月25日土曜日

介護労働者賃金の月額2万円アップを検討しはじめた政府与党

介護現場では慢性的な人材不足が深刻化していますが、こうした現状を打開するべく、政府与党は、来年度の4月から介護報酬を増額させる意向を明らかにしました。

賃金の引き上げ幅は月額2万円程度を見込んでいるため、介護報酬を増額させれば、当然のごとく介護保険料の上昇が避けられません。

しかし、政府与党は、国民の保険料負担を軽減するために、部分的に公費によって肩代わりする意向を示し、新経済対策に1200億円の予算をつけることを中心に検討を重ねています。

介護労働者の介護報酬に関しては、3年おきに改定される介護サービスの公定価格に基づき、年内に報酬改定率が決められることになっています。

報酬改定率は、常勤の介護労働者1人当たりの月収が2万円前後増額されるよう調整されるそうです。

2000年度に介護保険制度が導入されて以降、過去2度にわたって報酬の改定がなされていますが、介護報酬は、いずれの機会においても引き下げられており、今回引き上げが実現すれば初めてのケースとなります。

現在、介護労働者の平均賃金は、正社員の場合で月額20万8千円にとどまり、介護労働者の2007年度における離職率は21.6%と、全産業の15.4%を大きく上回っています。

こうした現状をかんがみ、人手不足の改善の緊急性を重く見た厚生労働省は、今回の改定では介護報酬の引き上げを重要な検討事項としていました。

政府与党案では、介護報酬引き上げに伴う保険料増加分は、介護保険を運営する市町村などの自治体に国が補助し、個人の保険料負担増が抑制される方向になりそうです。

改定に当たっては、1号被保険者のみならず、40~64歳の2号被保険者をも対象に含める考えであるとのこと。

また、次回の報酬改定までの3年間は、段階的に軽減割合を変動させるという案も検討されはじめています。

来るべき総選挙を控え、選挙対策もかねての政府与党案という側面もあるでしょうが、介護現場で低賃金にあえぐ労働者たちにとって、月額賃金の増額は、大きな朗報であることは間違いないでしょう。

2008年10月22日水曜日

学習療法の実践経験を紹介する『夢見る老人介護』が出版

介護方法に音読や計算などの学習療法を取り入れる実践過程を紹介した『夢見る老人介護』(くもん出版 1365円)が出版されました。

著者は、熊本市で介護老人保健施設などの高齢者向け施設を運営している「ピュア・サポートグループ」代表の小山敬子さんです。

1994年、小山さんは母親の後を継ぎ、グループ傘下の医療法人の事務長に就任しました。

小山さんは就任当時、介護サービスが高齢者の身の回りの世話に限られ、高齢者の自立的な活動を促進するに至っておらず、介護スタッフも高齢者の側も無気力状態に陥っていることに気づきました。

2005年、「学習療法」の有効性を知った小山さんは、この療法を介護現場に生かせるのではないかと考えました。

そこで、小山さんは、熊本市内に通所介護施設「おとなの学校」を開設し、「学習療法」の実践を開始しました。

この「学習療法」は、音読や計算の教材を使った授業を30分間おこない1時間半休憩するという方法を基本とし、要介護度に合わせて時間や内容を工夫しながら実施していきます。

具体的な効果としては、身体が動かなかった高齢者が背筋を伸ばして授業を受けるようになったり、無口だった方が歌い出だすといった傾向が上げられます。

小山さんは、「介護を受ける人が生き生きできる仕組みをつくれれば、社会が変わる」語り、本書が「学習療法」の普及につながることを期待しています。

2008年10月20日月曜日

老人保健施設(老健)で最期をむかえる高齢者が増加

老人保健施設(老健)が高齢者の「終(つい)の棲家」になるケースが増えています。

老健は、安定的な病状の高齢者が在宅治療への復帰を目指し、リハビリや介護などを受ける中間施設としての役割を担っており、介護保険の施設サービスの中で、老人福祉施設(特別養護老人ホーム)や介護療養型医療施設(療養型病床群)と共に重要な位置を占めています。

これらの施設の役割区分は、最近はどんどん曖昧になってきました。

全国老健施設大会での発表テーマをみると、老健での終末期の看取りが行われるケースが増加傾向にあることがわかります。

老健施設協会によれば、老健で最期を迎えることを考えている入所者の数は、全体の5分の1を超えるそうです。

高齢者の看取りは、療養型病床群においては医療行為の一環として行われ、特別養護老人ホーム(特養)では介護報酬が別途加算されます。

しかし、老健での介護は在宅復帰が建前であるため、介護報酬の加算は認められていません。
したがって、看取りを行えば行うほど老健の赤字が増えていくという不条理極まりない傾向が見られるのです。

全国老健施設大会の参加者らは、老健の役割の変化に対応した介護報酬の見直しを強く求めています。

高齢化の進行と共に、老健で最期を迎える高齢者の数は、今後より一層増えていくことでしょう。

来るべき介護報酬改定の際には、老健での看取りの役割を積極的に認知し、正当な介護報酬を加算する方向へ転換すべきではないでしょうか。

2008年10月18日土曜日

介護事業者の倒産件数が過去最悪だった昨年と同水準に

特別養護老人ホーム(特養ホーム)をはじめとする老人福祉事業者のうち、今年1~9月に倒産した事業者の数は19件に達し、2001年以降で最多となった昨年の年間倒産件数23件に迫っていることが明らかとなりました(帝国データバンクの調査)。

この調査結果の月別の倒産件数をみると、1月が4件、2月が1件、3が1件、4月が3件、5月が2件、6月が2件、7月が1件、8月が3件、9月が2件で、計19件に上っています。

また、昨年同期の倒産件数は18件でしたから、今年はすでに1件上回っていることになります。

さらに、負債総額に目を転じれば、今年度は現時点で71億6400万円に達し、昨年1年間の負債総額である77億6100万円に迫る勢いで増大しつつあります。

中には、単独で43億円を超える大型倒産(7月)に至った業者もあるようです。

調査対象となった老人福祉事業者の中には、特養ホーム以外に、軽費老人ホーム(ケアハウス etc.)、老人デイサービスセンター、老人福祉センター、老人短期入所施設などの運営を行っている事業所も含まれています。

倒産件数にカウントされたのは、破産や民事再生といった法的整理に追い込まれた事業者で、資金ショートによる銀行取引停止や自主的解散などの事態に陥った事業者は含まれていません。

厚生労働省は、こうした老人福祉事業者の苦境の実態を把握し、早急に実効性のある対策を講じる必要に迫られています。

2008年10月17日金曜日

老老介護の現状を打開する高齢者医療費全額無料化に踏み切った西多摩市日の出町

老老介護が大きな社会問題になっている昨今ですが、そうした高齢者の厳しい現状にとって福音となる制度を実施する自治体が現れました。

東京都西多摩市日の出町が、来年度から、75歳以上の高齢者の医療費の全額負担に踏みきることを決定したのです。

日の出町の75歳以上の高齢者は1830人にのぼり、人口1万6000人のうちの1割以上を占めています。

日の出町は、この制度を実施するために必要な8500万円を、すでに来年度予算に盛り込んでいます。

厚生労働省が昨年発表した国民生活基礎調査によれば、”老老介護”世帯、すなわち65歳以上の高齢者が親や配偶者を保護する世帯の数は急増しており、自宅で家族の介護に当たる方の11.1%が、80歳以上の高齢者なのだそうです。

厚生労働省関係者も「こうした措置は日本で初めて」と驚く日の出町の試みは、老老介護の苦境にあえぐ高齢者世帯の経済的負担を軽減する画期的施策と言えるのではないでしょうか。

2008年10月15日水曜日

後期高齢者医療制度で新たに430万人が保険料天引きの対象に

10月15日、後期高齢者医療制度(75歳以上が加入対象)の保険料が年金から天引きされました。

4月の制度開始から数えて4回目になる今回の天引き対象者には、およそ300万人が新たに加わりました。

今回は、国民健康保険(国保)に加入する65~74歳の約130万人の高齢者と合わせ、合計で約430万人の高齢者が今回初めて天引きされたことになります。

厚生労働省などの調査によれば、市町村の手続きミスなどでこの日誤って天引きされた高齢者の数は、およそ2万人に達するとみられています。

会社員の子どもたちの扶養者扱いとされ、これまでは保険料を納めなくてもよかった約200万人も、後期高齢者医療制度では、初めて保険料を負担することになりました。

国民健康保険では、コンピューターシステムの入れ替え作業などのせいで、天引きの開始が来年度にずれこんでしまた自治体もあるようです。
舛添厚生労働大臣自らが、抜本的見直しの意向を打ち出している後期高齢者医療制度。

きたるべき総選挙において、後期高齢者医療制度の是非が大きな争点となるのは確実な情勢といえるでしょう。

2008年10月12日日曜日

「認知症の人と家族の会」が『提言「こうあってほしい介護保険」』を出版

「認知症の人と家族の会」が、昨年11月に介護保険制度について厚生労働省に対しておこなった提言をまとめ、このたび『提言「こうあってほしい介護保険」』(クリエイツかもがわ 1050円)というタイトルで出版にこぎつけました。

「認知症の人と家族の会」は、1980年に「呆け老人をかかえる家族の会」として発足し、「アルツハイマー」という用語が一般的でなかった当時から、「呆けても心は生きている」を合言葉にして、患者と家族を支え続けてきました。

来年の介護制度改定をひかえ、厚労省は「本人や家族の生活の質を向上させる施策の確立」を目指す立場であるのに対し、財務省は、「軽度(要介護2以下)を対象外にすれば2兆円以上の経費削減」との試算を出しています。

「認知症の人と家族の会」の高見国生代表は、厚労、財務両省の主張について、「二つは絶対に相いれない。要介護度2以下では利用者の3分の2が排除される。お願いする段階はもう過ぎた。具体的提案をするしかない」と考え、今回の出版を決意したしたそうです。

『提言「こうあってほしい介護保険」』の中で、同会は、早期から終末期まで切れ目ない支援、介護従事者の育成と待遇充実といった、12項目にわたる具体的改善策を提示し、急速に進行する高齢化社会の流れに合わせた介護保険のあるべき姿を強く訴えかけています。

本書は、介護保険問題を考える上で、必読の書と言えるでしょう。

2008年10月11日土曜日

中国地方の介護福祉士養成学校5校が募集停止へ

中国新聞の調査(10月7日公表)によれば、中国地方にある専門学校や短大などの少なくとも5校が、「介護福祉士」養成コースにおける来年度の生徒募集の停止を決定したそうです。

こうした事態を受け、人材不足にあえぐ地方の介護現場の窮状に、さらなる拍車がかかるのではないかとの懸念の声が広がっています。

調査結果によれば、来年度「介護福祉士」養成コースの募集停止を決定したのは、広島県3校、岡山県1校、島根県1校の計5校です。

5校のうち、1989年に介護福祉士科を創設した広島YMCA健康福祉専門学校(広島市中区)は、これまで1700名にのぼる介護福祉士を養成してきました。

ところが、今春、同校介護福祉士科に入学した新入生の数は、定員35人の5割を下回り、今後の生徒確保はきわめて困難であるとの結論に至ったようです。

高い専門性を要する労働に見合わない低賃金。

こうした介護現場の勤務条件を根本的に改善しない限り、若い世代が介護職を敬遠する現状が変わることはないでしょう。

厚生労働省による抜本的改善策は、まさに急務であると言わざるを得ません。

2008年10月8日水曜日

高齢者向け賃貸住宅の年間1万戸整備計画を打ち出した国土交通省

日本社会の急速な高齢化が進む中、国土交通省は、バリアフリー賃貸住宅を含めた、高齢者が生活しやすい賃貸住宅の整備に積極的に乗り出すことになりました。

国交省は今後、ケア付き住宅や高齢者向けに優良賃貸住宅などの高齢者向け賃貸住宅を、毎年1万戸ずつ整備していく計画を打ち出し、来年の通常国会に合わせ、関連法の改正案の提出を目指すことにしています。

国交省は、2001年に施行された「高齢者の居住の安定確保に関する法律」を改正し、各市町村単位ごとに、バラフリーに配慮した高齢者向け賃貸住宅の整備計画を策定し、各年度ごとの達成数値目標を定めていく考えのようです。

加えて、介護支援サービスや食事サービスなどを利用可能な賃貸住宅の供給も増やすべく、国からの補助金を増額することなどを盛り込んだ支援策も検討中とのことです。

また、民間事業者が高齢者向け賃貸住宅を建てる場合の助成金の支給要件の緩和措置も考慮中だそうです。

国交省は、こうした高齢者向け賃貸住宅整備計画を進めるにあたり、来年度は、200億~300億円程度の予算が必要であると試算しています。
 
65歳以上の高齢者は、2007年の10月時点でおよそ2700万人に達し、全人口の20%程度を占めるに至りました。

政府は、医療を受ける必要性がなくても高齢者が長期入院を余儀なくされている、いわゆる「社会的入院」が、増え続ける医療費を圧迫している状況を鑑み、高度な医療サービスを必要とする高齢者以外の方を、在宅介護に移行させたいと考えています。

しかしながら、高齢者向けの賃貸住宅の供給は、慢性的に不足しているのが現状でした。

今日、高齢者が暮らす住宅のうちでバリアフリー化されている住宅は、全体の6.7%にすぎず、賃貸住宅に限れば、わずか2.6%にとどまっています。

さらには、民間業者によっては、高齢者の入居を拒否するケースも少なくないのが現状と言えるでしょう。

国交省がぶち上げた賃貸住宅の整備計画が実現し、高齢者の住環境が飛躍的に改善されることが望まれます。

2008年10月4日土曜日

認知症の南田洋子を俳優長門裕之が献身的に介護

10月3日、テレビ朝日系「徹子の部屋」に出演した俳優の長門裕之さん(74歳)が、妻である女優の南田洋子さん(75歳)が3年前から認知症をわずらっていることを明らかにしました。

物忘れなどの症状が出始めていた南田さんは、すでに芸能界から身を引いた状態になっていました。

長門さんは南田さんの病状について、これまで口を閉ざしてきましたが、黒柳徹子さんのインタビューに対し、妻に対する介護の日々を初めて赤裸々の語りました。

長門さんの言葉を借りれば、南田さんの現在の認知症の状態は、「指の中からポロポロ落ちたものを、おれが一生懸命拾い集め、手の中に戻そうとするけれど、追っつかない」状態なのだそうです。

結婚以来47年間住んでいた豪邸を売却して、現在は老夫婦が暮らしやすいマンションで生活されているとのこと。

長門さんは、認知症が進む妻の現状を、ユーモアを交えながら次のように語っています。

「ほんとはスリッパを履きたいのに、テレビを指して『あれ』と言ったりして戸惑うけど、それも洋子なんだと納得してやっている。お風呂で背中を流す時『お背中長嶋茂雄』って言うと、コロコロ笑う。かわいいんだ」

南田さんは、病状が進んだ現在でも、女優としてのプライドを忘れず、車椅子での外出は嫌がるのだとか。

「洋子がすべてを忘れていく中で、2人っきりの生活を楽しく過ごし、最後の時に『楽しかった』と思わせてまっとうしたい。そばにいて支えることに男として夫として充足感がある。洋子への恩返しなんだ」と語る長門さん。

長い夫婦生活の年輪を感じさせる滋味あふれる言葉ですね。

番組終了後、テレビ朝日では、愛情に満ちた長門さん夫婦の生活に感動した視聴者からの電話が、いつまでも鳴り止まなかったそうです。

2008年10月1日水曜日

現役社会福祉士が書いた現場体験本『必察!認知症ケア』が発売

栃木県佐野市田沼町で認知症高齢者向けの通所介護デイホームを運営している社会福祉士永島徹さんが、認知症ケアの現場で得た経験を生かし、『必察!認知症ケア』(中央法規出版)という本を出版しました。

著者の永島さんは、地域社会に根ざした福祉拠点を設置しようと志し、2003年にNPO法人を設立し、現在は認知症対応型通所介護デイホーム「風のさんぽ道」などを運営しています。

永島さんは、認知症ケアで重要なポイントとして、「認知症の人の表面的な行動ではなく、どんな思いで生きているのか思い察すること」をあげています。

どうしても入浴したがらなかった女性高齢者の事例をあげ、永島さんは、「求めているのは、風呂に入れてくれる人ではなく、自分の体のことを心配してくれる人の存在なのではないか」と語り、介護のプロならではの指摘をしています。

こうした場合は、「おばあちゃんのお医者さんが温浴療法を勧めているんですよ」などと語りかけることで、入浴への抵抗感を取り除くことができたのだそうです。

『必察!認知症ケア』は、認知症患者を多く抱える介護施設関係者や、認知症の要介護者の日々の介護にあたるご家族にとって、正に福音の書と言えるかもしれません。