日本社会の急速な高齢化が進む中、国土交通省は、バリアフリー賃貸住宅を含めた、高齢者が生活しやすい賃貸住宅の整備に積極的に乗り出すことになりました。
国交省は今後、ケア付き住宅や高齢者向けに優良賃貸住宅などの高齢者向け賃貸住宅を、毎年1万戸ずつ整備していく計画を打ち出し、来年の通常国会に合わせ、関連法の改正案の提出を目指すことにしています。
国交省は、2001年に施行された「高齢者の居住の安定確保に関する法律」を改正し、各市町村単位ごとに、バラフリーに配慮した高齢者向け賃貸住宅の整備計画を策定し、各年度ごとの達成数値目標を定めていく考えのようです。
加えて、介護支援サービスや食事サービスなどを利用可能な賃貸住宅の供給も増やすべく、国からの補助金を増額することなどを盛り込んだ支援策も検討中とのことです。
また、民間事業者が高齢者向け賃貸住宅を建てる場合の助成金の支給要件の緩和措置も考慮中だそうです。
国交省は、こうした高齢者向け賃貸住宅整備計画を進めるにあたり、来年度は、200億~300億円程度の予算が必要であると試算しています。
65歳以上の高齢者は、2007年の10月時点でおよそ2700万人に達し、全人口の20%程度を占めるに至りました。
政府は、医療を受ける必要性がなくても高齢者が長期入院を余儀なくされている、いわゆる「社会的入院」が、増え続ける医療費を圧迫している状況を鑑み、高度な医療サービスを必要とする高齢者以外の方を、在宅介護に移行させたいと考えています。
しかしながら、高齢者向けの賃貸住宅の供給は、慢性的に不足しているのが現状でした。
今日、高齢者が暮らす住宅のうちでバリアフリー化されている住宅は、全体の6.7%にすぎず、賃貸住宅に限れば、わずか2.6%にとどまっています。
さらには、民間業者によっては、高齢者の入居を拒否するケースも少なくないのが現状と言えるでしょう。
国交省がぶち上げた賃貸住宅の整備計画が実現し、高齢者の住環境が飛躍的に改善されることが望まれます。