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2008年9月7日日曜日

認知症の入院患者数が9年間で倍増したとの調査結果

厚生労働省は、認知症の入院患者が、1996年から2005年までの9年間で、4万3千人から8万3千人へ倍増したと発表しました。

近年の急速な高齢化のせいで、重度認知症患者が急増していることが背景にあるようです。

入院患者の約6割を入院期間1年以上の長期入院患者が占めており、その中には、退院後の受け皿不足に起因する「社会的入院患者」が相当数含まれています。

こうした社会的入院を解消することで、厚労省は、現在約35万床ある精神病床を10年間で7万床減らそうともくろんでいました。

しかし、厚労省は、今回の認知症患者急増の事実を重く受けとめ、計画通りの削減進行が必要な治療を受けられない患者を生み出しかねないことを危惧し、精神病床削減計画の見直しをおこなう意向を示しています。

認知症患者は、物忘れなどの主症状のみならず、暴力、妄想、徘徊といった諸症状が重度の場合は、入院による加療を必要とします。

たとえば重度の暴力・妄想の場合、通常は1~2カ月程度の治療で改善されるとみられていますが、入院期間が1年以上の長期入院患者は、2005年で57%に達し、5年以上の長期入院患者も15%を占めています。

認知症と合わせて脳卒中や糖尿病など発症している長期入院患者も多く、認知症の症状は回復しても、介護施設などの受け入れ先がないため、やむなく入院を続ける認知症患者もかなりの数に上るようです。

また、精神科の医師が退院可能であると判断しても、症状が不安定な患者の場合は老人保健施設なども受け入れに二の足を踏む場合もあり、「社会的入院」の深刻な現状が改善されるまでには、まだまだ数々の紆余曲折が予想されます。

とはいえ、認知症患者数の推移予測では、2015年には250万人にまで激増するそうですから、厚労省の認知症対策は、まったなしの状況にあるといえるのではないでしょうか。