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2008年8月6日

療養病床削減抑制により医療・介護費負担が1800億円の増加

厚生労働省が「療養病床」の削減数を抑える方向で方針転換を図った結果、1年間の医療・介護費の抑制効果が、当初の見込み額である約3000億円から約1200億円に低下し、1800億円規模の負担増につながることになりそうです。

「療養病床」とは、慢性病の高齢者などが長期入院するための病床を指しています。

今回の試算結果は、療養病床の削減を緩和することが、医療費増加に対する歯止めを無力化する可能性があることを示唆しています。
 
試算によれば、療養病床の削減を緩和すれば、高コストの療養病床患者が引き続き入院するため、4000億円程度減るはずだった医療費は、約200億円の削減にとどまることになります。

また、療養病床削減後の受け入れ先となる介護施設へ移る長期入院患者は、当初の見込みよりも減少し、およそ1000億円増える見通しだった介護費は、逆に1000億円程度減少します。

これらの点を総合すると、医療費と介護費の抑制効果は、当初計画していた約3000億円から約1200億円へと大幅に圧縮されることになったわけです。

当初厚労省は、リハビリ用を除く約35万床の療養病床について、平成24年度末の段階で15万床程度まで減らす方針を打ち出していました。

しかしながら、退院した患者の受け皿となる介護施設の整備や在宅療養の支援が困難をきわめていました。

各都道府県が必要な療養病床数を算出した結果、合計約22万床必要であることが判明、厚労省も削減方針を転換し、7月末には、約22万床を残存させる方向を明らかにしていました。

療養病床の存続に関する議論は多角的視点から論じる必要がありますが、いずれにせよ、高齢の入院患者の負担がより軽くてすむような選択を最優先に考えて欲しいものです。