5月28日、厚生労働省が開催した第4回介護予防継続的評価分析等検討会において、介護予防サービスの効果分析や、利用回数の変化と介護度の変化との関連性に関する話し合いがおこなわれました。
厚生労働省は、介護予防施策導入後における成果を検証するため、2007年1月から、介護予防施策を評価・分析する事業を開始していました。
2008年5月現在で、83市町村の介護予防関連データを収集し、介護予防継続的評価分析等検討会が、来年3月末に最終的な評価を下す予定になっています。
現時点では、要支援1の高齢者1000人を1年間追跡したところ、要介護状態が悪化する人数は、介護予防施策導入前の389人に対して、導入後は234人になりました。
すなわち、要支援1の高齢者に関しては、統計学的みても一定の介護予防効果が見られたわけです。
それに対し、特定高齢者施策に関する検証では、1000人の対象者を1年間追跡した結果、介護予防施策導入前の101人中、導入後に要介護レベルが悪化した高齢者の数が82人に達し、19人減少したとはいえ、統計学的な有意差は認められないという判断がなされました。
つまり、現時点においては、要支援1に関しては統計学的に有意な介護予防効果が認められるものの、特定高齢者では有意な結果が得られなかったということになります。
しかし、検討会の委員の間からは、「観察期間が短く、特定高齢者施策が効果がないと決めることはできない」、「母集団の数を増やしたら違う結果が出るのでは」、「1年、2年のデータでは足りない」といった異論も唱えられ、まだ最終的判断を下す段階ではないとの意見が多数を占めました。
評価基準そのものについても疑問が投げかけられ、要介護度だけでなく、生活機能や活動の自立度といった観点も加味するべきだ、といった意見も出されました。
介護予防施策は、超高齢化社会の到来とともに、今後ますます重要性を増してくるでしょう。
来年3月、介護予防継続的評価分析等検討会が下す最終評価の中身が、今から大いに注目されるところです。