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2008年5月15日

後期高齢者医療制度の与党側見直し案の空虚な中身

与党は、6月中にも、後期高齢者医療制度の見直し案を提出することを決めたようです。

自民、公明両党は、民主党など野党が制度自体の廃止を求めているのに対し、制度の骨格を維持することを前提に、低所得者層の保険料負担の軽減を軸にした改善策を打ち出そうとしています。

自民党の大島理森国会対策委員長は、今回の見直し案の検討について、次のように述べています。
「後期高齢者医療制度について改善する勉強を始めている。6月末ぐらいまでに研究し、正すべきところは正していかないといけない」

まだ「勉強を始めている」段階とは、保険料負担に苦しむ高齢者には、なんとも悠長な言葉に感じられるでしょう。

4月の衆院山口2区補選における自民候補の大敗は、自民党幹部に衝撃を与えました。

選挙の敗因は「後期高齢者医療制度への批判」であった点を痛感し、与党の一角である公明党は、すでに見直しに着手しています。

自民党の重鎮、堀内光雄元総務会長は、5月10日、福田首相に対し、後期高齢者医療制度の抜本的見直しを進言したそうです。

福田首相は、2度目の保険料天引きが実施される6月13日までに、新医療制度導入に伴う問題点を点検するとの方針を明らかにしています。
しかし、「運用面での改善で、法改正にはならないだろう」と語る某自民党幹部の言葉を聞く限り、与党側は、法改正まで踏み切る気はさらさらなく、制度の運用改善程度でお茶を濁す構えのようです。

わずかな年金から保険料を有無を言わさず天引きするという、非情きわまりない後期高齢者医療制度。

民主党の山岡賢次国対委員長によれば、野党4党は、26日以降に、後期高齢者医療制度廃止法案の提出を検討しているとのこと。

野党側は、後期高齢者医療制度の存廃を政争の具にするのではなく、後期高齢者医療制度の廃止または抜本的改正を目指し、実効性のある、国民にわかりやすい手法を用いて、与党側の巧妙な国会運営に立ち向うべきでしょう。