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2008年5月1日

介護職員の賃上げに踏み切るニチイ学館

介護業界の人材不足が深刻化する中、コムスンが運営していたグループホームや有料老人ホームなどを引き継いだニチイ学館は、職員の賃金を引き上げようとしています。

ニチイ学館の担当者によれば、「ニチイもコムスンと賃金が変わらない」という言葉を残し離職する者が、後を絶たないからだそうです。

さらに、病院が診療報酬改定を背景にして看護師集めに走り、介護分野に人材が集まりにくい状況も、ニチイ学館に危機感を抱かせたようです。

ニチイ学館はまず、看護師の賃金アップさせ、続いて、非常勤職員、常勤職員の賃金も引き上げる予定です。

昨年11月にニチイ学館が引き継いだ施設は、介護付有料老人ホーム「コムスンホーム」、グループホーム「コムスンのほほえみ」の合計230施設で、職員数は7500人に上りました。

また、コムスンから引き継いだ施設のうち、コムスンが指定業者打ち切り処分を受けた後で凍結されていた計画中の施設は、21施設ありました。

ニチイ学館は、事業継承後に施設建設計画を見直し、今年2月~4月にかけ、16施設の運営開始にこぎつけました。

残る5施設についても、6月までに開業予定です。

ニチイ学館が運営する各施設の入居者は、順調に増加しており、グループホームの一部では待機者を出すほどの盛況ぶりだそうです。

介護施設の収益性は、訪問介護のそれを上回ると言われるものの、正規職員の確保が厳しいのが現状です。

泊まり勤務などもある施設介護は、訪問介護以上に、専門性の高い正規職員をより多く必要とします。

ところが、激務や低賃金がたたり、介護分野の就職希望者の減少化傾向に、歯止めがかかる様子はまったくありません。

ニチイ学館では、これまで、系列養成講座受講者の採用などで職員を補填してきました。

しかし、昨年の介護者養成講座の受講者は、63000人と、ピーク時の半分以下にまで落ちたそうです。

都心部での人材不足は特に深刻なため、従来は実施していなかった職員の一般募集を開始したとのこと。

ニチイ学館の賃上げへの取り組みは、介護職員の就労意欲を向上させ、施設における介護サービスの質向上にも、確実に好影響を与えることでしょう。

同業各社にも、ニチイ学館の姿勢をぜひ見習ってもらいたいものです。