25日の衆院本会議で、「介護従事者処遇改善法案」が全会一致で可決され、今国会で成立する見通しとなりました。
超党派の議員立法という形で作成された「介護従事者処遇改善法案」ですが、中身を仔細に見てみると、「2009年4月までに施策のあり方について検討し、必要があると認める時は必要な措置を講じる」という具体性に乏しい文言が目立つ法案となっています。
このような実効性に乏しい法案の成立が、介護現場における人材確保の有効策となり得るのかどうか、はなはだ疑問と言わざるを得ません。
この無内容な法案は、2009年4月時の介護報酬改定を見越し、介護労働者の賃上げをうながす狙いで、自民党が作成したものです。
当初、民主党は、地域別、介護サービス別に賃金水準を決め、それを上回る賃金の介護事業所への報酬を3%加算することなどを柱とする法案を、自民党案よりも先に提出していました。
今回可決された「介護従事者処遇改善法案」には、野党側からのみならず、与党・公明党からも、無内容だとの声が上がっていました。
にもかかわらず、全会派が共同提案する形をとったのは何故でしょう?
低賃金にあえぐ介護現場の窮状を改善するには、中身はともかく、法律の制定を優先させるしかないという、与野党の思惑が一致したからでしょうか。
介護現場の人手不足を改善するためにも、介護職員の待遇改善は一刻を争うテーマと言えます。
玉虫色の感が否めない「介護従事者処遇改善法」。
施行されたあかつきには、介護労働者の賃上げを後押ししてくれるものなのかどうか、今後の推移を厳しく見守っていきましょう。