急速な高齢化が進行するなか、介護現場における人材不足は深刻な状況に陥っています。
21日、自民・民主両党が、「介護労働者の人材確保に関する特別措置法案」の修正をすることで合意に至りました。
この法案は、介護労働者の賃上げを図るために、民主党が議員立法という形で今国会に提出していたものです。
修正された法案の内容を見ると、民主党が主張していた、介護労働者1人当たり月額2万円(900億円程度の予算確保が必要)の賃上げについての文言が、跡形もなく削除されています。
そのかわりに盛り込まれた文言は、「2009年4月1日までに必要な措置を講ずる」という、実効性に乏しい玉虫色の空疎な内容でした。
厚生労働省の試算によれば、高齢者が急増する2014年の時点で必要とされる介護労働者の数は、現在の1.5倍に相当する160万人に上ります。
こうした差し迫った事態にも関わらず、介護現場の労働条件が低いことから、有資格者の約4割に当たる20万人が介護関係の職に就いていないという不合理な現状。
本来であれば、与党、野党を問わず、来るべき超高齢化社会への対応策を緊急に講じるべきときに、相も変らぬ玉虫色の決着でお茶を濁すとは、もはや呆れ果てるしかありません。
「2009年4月1日までに必要な措置を講ずる」という言葉が、「何もしない」のと同義だったということにならぬよう、与野党関係議員には、今一度真剣な議論を求めたいと思います。