高齢になって認知症発症リスクが高まる要因が、また一つ明らかとなりました。
カリフォルニア州オークランドにあるカイザー・パーマネンテの最新調査調査によると、中年に達してから腹部に極端な「太鼓腹」になると、高齢者になってからの認知症発症リスクが、極端に跳ね上がることがわかりました。
肥満とまではいかなくても、ウエスト周りに分厚い脂肪がついていると、糖尿病や心臓血管系疾患にかかりやすいことは、従来から知られていました。
しかし、「太鼓腹」と認知症との因果関係がわかったのは、今回の調査が初めてと言えます。
カイザー・パーマネンテで今回の調査に当たった科学者のレイチェル・ホットマー氏によれば、体重のみならず、どの部位に脂肪がついているかに着目することが重要なのだそうです。
1964~1973年の期間、カイザーは、腹部が肥満した40代のの男女6583人を対象に調査を実施しました。
その後、およそ36年後に再調査をおこなったところ、なんと1049人に認知症の症状が現れていたのです。
カイザーの調査では、太鼓腹が突き出ている度合いを測定しました。
調査対象者の中で、測定値が低い下位グループの25%の男女と、高い上位グループ25%の男女を比べると、上位グループの認知症発症率は、下位グループの約3倍高いという結果になりました。
また、たとえ標準体重であっても、ウエストが40インチ(102センチ)ある男女は、それよりウエストが細い人よりも、認知症発症率が約2倍高かったというのです。
アメリカほどではないにせよ、日本でも、腹部が肥満状態にある中年男女が増えてきました。
将来の認知症発症リスクを抑えるためにも、今回の興味深い調査結果を参考にし、腹回りの脂肪を減らすよう努めましょう。