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2008年4月7日

超高齢化社会の到来をにらんだ認知症予防の試み

日本各地の自治体で、認知症予防への取り組みが熱を帯びてきています。
現在、全国129市区町村では、東北大学の川島隆太教授と公文教育研究会などが共同で開発した、認知症予防のためのプログラムが実施されています。

このプログラムは、認知症を予防するために、数字を順番に盤に並べていくという内容です。

くもん学習療法センターは、6カ月間にわたり、岐阜県内の60-90代の高齢者、およそ260人に教室に参加してもらい、プログラムの効果を検証しました。

検証結果によれば、対象高齢者に、自宅で1日平均およそ15分の学習をしてもらったところ、参加者の認知機能の平均点が向上したとのことです。

こうした頭を使う訓練や、運動、栄養などが、認知症の予防につながる理由は何でしょうか?

アルツハイマー病の詳しい原因は、いまだ明らかになっていませんが、異常タンパクのアミロイドが脳内で増加することにより、神経細胞を死滅させるという説が、現時点では有力です。

動物実験レベルでは、運動がアミロイド量を減少させることがわかっています。

また、地域集団を対象にした調査結果では、有酸素運動やゲームをおこなったり、ポリフェノールや青魚を多量に摂取している高齢者は、アルツハイマー病にかかりにくい、という傾向が明らかになっています。

つまり、生活習慣を改善することによって、アルツハイマー病の発症リスクを少しでも下げることが、何よりも大切なのですね。

各自治体は、超高齢社会の到来とともに、認知症患者が急速に増えることに、おおきな懸念を抱いています。
全国の自治体で、認知症予防教室が盛況なのも、そうした理由からです。

認知症の患者数は、2005年時点では169万人でしたが、2015年には250万人に達するだろうと予測されています。

厚生労働省は、平成18年の改正介護保険法により、各自治体が認知症予防教室を開くよううながしました。

認知症患者の急増により介護給付費が増加することを、多少なりとも抑制したいというのが、厚生労働省の思惑でしょう。

最近では、認知症への理解もかなり高まってきました。
認知症は、75歳を過ぎた高齢者に急増する「国民病」だと言っても過言ではありません。

しかし、現在おこなわれているプログラムを、科学的根拠(エビデンス)の乏しいものとして、実施に消極的な自治体も少なくないようです。
とはいえ、40歳を過ぎたころから、アミロイドがたまり始めるのは間違いのないところです。

高齢に達する前から、認知症の危険因子を取り除く生活をしていれば、認知症の発症リスクを低下させることは可能なのです。

もはや、認知症予防に消極的な自治体も、少しずつ意識改革を図るべき時期にきているのではないでしょうか。