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2008年3月27日

介護付き有料老人ホームの「看取り」への取り組み

介護付き有料老人ホームは、入所者の最後を看取り、「終の棲家(ついのすみか)」としての機能を高めつつあります。

東京都八王子市にある「ケア付き高齢者住宅 明日見らいふ南大沢」の一時介護室では、医療ケアが必要になった人を受け入れる態勢を整えています。

しかし、特別養護老人ホームには認められているにもかかわらず、介護付き有料老人ホームの場合は、看取りの介護報酬加算がないため、介護報酬制度の見直しを求める声が高まりつつあるそうです。


介護付き有料老人ホーム「明日見らいふ南大沢」は、ターミナルケア(終末医療)部門の充実に努めています。

24時間、医師および看護師を常駐させ、介護居室50室の他に一時介護室も19床設け、医療的ケアが緊急に必要になった入所者どの受け入れに万全を期しています。

「明日見らいふ南大沢」では、2004年度以降、11人の入所者がホーム内で最期のときを迎えたそうです。

昨年10月には、「看取り介護に関する指針」も作成し、終末ケアの手法について、職員たちが共通認識をもつよう求めました。

2006年、介護保険制度では、特別養護老人ホームが看取りを行った場合、看取りの報酬が加算されることが決められました。

有料老人ホームが加算報酬を受け取るためには、まずケアの体制を整えなければなりません。
また、指針の策定も、不可欠な体制整備の一つとなっているようです。

介護付き有料老人ホーム「明日見らいふ南大沢」の指針は、特別養護老人ホームの指針を参考にして作られました。

施設の職員数などのような基本条件だけでなく、本人や家族への説明をおこなうなど、看取りに関する体制を確保し、現状でも特別養護老人ホームが加算報酬を受ける際と同等の条件を満たしています。

ところが、介護制度上、介護付き有料老人ホームには、看取りの報酬加算が認められていないのが現状です。

昨年12月、読売新聞社は、全国の介護付き有料老人ホームを対象に、アンケート調査を実施しましたが、10件を超える有料老人ホームが、看取りに関する加算を導入して欲しいとの要望を寄せました。

また、読売新聞社のアンケート調査では、介護付き有料老人ホームの報酬自体が、特養に比べて低く抑えられているとの指摘が多かったようです。
全室個室で、少人数ごとの介護を実施するユニット型個室を採用する特養老人ホームの場合、1日の介護報酬額(要介護レベル1から5の標準額)は、6570円~9290円になります。

介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)の同条件での介護報酬額は、549円~8180円ですので、特別養護老人ホームとの介護収入格差は、ことのほか大きいことがわかります。

特別養護老人ホームには医師を配置する必要がありますが、介護職員・看護職員の配置基準(常勤換算)は、職員1人あたり各入居者3人と定められています。

先ほどのアンケート調査では、多くの介護付き有料老人ホームが、報酬差に疑問を持っていることが明らかになりました。

社会の高齢化や核家族化が進むにつれ、介護付き有料老人ホームのような「居住型介護サービス」のニーズ、より一層高まることでしょう。

入所者の看取りを含む医療ケアに積極的に取り組む有料老人ホームの姿勢に応えるためにも、行政は、特別養護老人ホームとの介護報酬格差の是正に迅速に取り組む必要に迫られています。