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2008年3月25日火曜日

訪問介護事業所数が急減している要因とは?

ホームヘルパーを自宅に派遣する訪問介護事業所の数が、昨年12月以降3カ月連続で減少していることが、独立行政法人福祉医療機構の調査で明らかになりました。

介護需要自体は、高齢化社会の進行にともなって増加の一途をたどっています。
にもかかわらず、訪問介護事業所数が減少しているのは、なぜでしょうか。

訪問介護事業所数は、2000年度に介護保険制度が導入されて以降、ずっと増加傾向が続いており、こうした減少化傾向が明らかになったのは初めてのことです。

背景としては、2006年度に介護保険制度が改正されて、訪問介護事業では利益を出しにくくなってきたことや、人手不足による経営難があります。
また、訪問介護事業最大手のコムスンが事業所指定打ち切り処分を受けるといった、規制強化の流れも、訪問介護事業からの撤退に拍車をかけたようです。

こうした状況下では、事業所の撤退によって訪問介護サービスが受けられなくなるという事態も懸念されています。

独立行政法人福祉医療機構の調査によれば、2008年2月末の訪問介護事業所数は、は前年度同期に比べ、458減の27011だそうです。

訪問介護事業所数のピークは昨年5月度で、コムスンへの事業所指定打ち切り処分が決まった6月からは、4カ月連続で減少し続けます。

その後、一時的な回復をみせたものの、コムスンが他社への事業を譲渡し終えた12月以降は、再び減少化が続いています。

訪問介護事業は、介護保険が適用される中核的なサービスであり、食事や排せつ介助など、在宅の要介護者にとっては、まさに不可欠な事業です。

訪問介護事業には、介護保険制度開始と同時に、需要増を見込んだ企業が続々と参入したため、訪問介護事業所数は、事業スタート当初の2倍以上まで膨れ上がりました。

ところが、2006年度の介護保険制度の改定により、訪問介護事業者に支払われる介護報酬は、介護給付費抑制策の一環として抑制される結果となりました。
この影響から、経営難に陥る訪問介護事業者が続出したわけです。
ちなみに、介護報酬単価は、30分以上1時間未満を単位とすると、身体介護が4020円、生活援助は2080円になります。

訪問介護事業の人手不足は、仕事のきつさに見合わない報酬の低さや、他業種での人手不足に原因があると考えられています。

さらに、行政による一層の規制強化の動きが、訪問介護事業に新規参入しようという企業の意欲を削いでしまっている面もあります。

訪問介護事業所の減少が、地域の要介護者に大きな影響を及ぼさぬよう、政府および各自治体の抜本的対策が求められています。