介護保険の対象となる要介護者ための住宅改修では、どのような点に注意すればいいでしょう。
要介護者の身体機能や生活上の課題点を的確につかみ、有効な住宅改修方法を確立するためには、医療、福祉、住宅問題の専門家の連携が不可欠です。
日本の住宅は、欧米の住宅と比較して段差が多いのが特徴ですね。
高齢者の方にとって、和式便器をの使用時や、ふとんから立ち上がる際の負担は、けっして軽いものではあるません。
介護保険を利用して住宅改修をおこなう場合、住環境による不自由さを解消するための改修には、住宅改修費用が20万円(自己負担額は2万円)を限度に支給されます。
たとえば、玄関先の階段に手すりを取り付ければ、手すりにつかまりながら自分で階段を下りられるので、一人で外出することも可能になります。
このように、手すりの設置効果は、利用者に合わせて取り付ければ、想像以上に大きなものになるでしょう。
介護保険を利用した住宅改修は、いったん利用者が工事費用を全額負担する償還払いとなっています。
介護保険のスタートしたばかりの当時は、工事終了後に改修費用の支給を申請する事後申請制度だったことから、「介護保険で住宅改修ができます」といった勧誘をおこない、給付額を超す高額の契約を結ばせる悪質な訪問販売業者が少なくありませんでした。
そうした事態を改善するため、平成14年、国民生活センターは、被害防止策として、事前申請制度の導入し、理学療法士、作業療法士、介護知識をもつ建築士などの専門家をつなぐネットワーク作りの提言を行いました。
平成18年の改正介護保険法では、事前申請制度を導入が盛り込まれました。
要介護者や家族の課題を把握し、改善点を検討するプロセスを重視し、住宅改修に当たっては、「住宅改修が必要な理由書」の添付を義務付けることになったのです。
要介護者用住宅改修工事をおこなう場合、たとえば手すりの取り付けの際には、下地の補強が必要なケースもあります。
利用者が介護保険の申請を相談する相手はケアマネージャーになります。
介護保険を利用して効果的な住宅改修には、ケアマネや、医療・住宅の専門家たちとが連携して当たるのが理想的といえるかもしれません。
住宅改修希望者が自分で情報を探すことも重要になります。
「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」の情報提供サイトで調べてみたり、自治体の住宅改修アドバイザーに相談してみるのも有効でしょう。